
あと、工具類はケチらないほうが良いです。

前回の記事で第一種電気工事士の筆記試験対策について書きました。
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2022年度版 電験受験生の第一種電気工事士 筆記試験対策をご紹介!
今回は
- 第一種電気工事士の技能試験に合格する為の基本情報
- 管理人の失敗談
- オススメの工具、電線・器具セット
などをご説明していきます。
第二種電気工事士の技能試験については、こちらでご紹介しています。
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電気工事初心者のための第二種電気工事士 技能試験の基本情報と対策
この記事を読んで欲しい人
- 第一種電気工事士の技能試験を受ける人
- どの工具で練習すれば良いかを知りたい人
- 工具や電線・器具を買い足すか迷っている人
- できるだけ安く電線・器具セットを購入したい人
目次
試験の情報
試験日
筆記試験は毎年10月上旬にあります。
そして、技能試験は筆記試験の2ヶ月後(12月上旬~下旬)に開催されます。
ちなみに2021年の技能試験は12月12日(日)となります。
試験時間
試験時間は60分間です。
二種電工は40分なので、比べると一種は20分長くなります。

あとは問題にもよると思いますが、配線加工に手間ひまが掛かる問題だと厳しい闘いになるでしょうね。

組み立てる器具が増えてくるので、当然ですが施工がよりゴチャゴチャしてきます。
なので、二種電工に比べて作業が多くなり混乱しやすくなります。
それに、施工条件が多くなれば読んで理解するのに時間もかかるし神経も使います。
理想としては50~55分で施工完成して、残り時間で欠陥がないかを確認します。
実際に受験した感想としては、第一種の練習を結構やり込みましたが時間が5分余れば上出来という感じでした。
候補問題
全部で10問の候補問題が公表されています。
そこから1問が選択されて出題されます。
なので試験当日まで、どの候補問題が出るかは分かりません。

それに試験問題が候補問題とまったく同じではないこともありますよ。

候補問題がそのまま出ることもあります。
ですが、たまに配線が変わったり、器具の位置が入れ替わることもあります。
特に一種はその傾向が強いように見受けられます。
なので、候補問題と丸っぽ同じと思ってると大抵やらかします。

やっちゃった談
二種で天狗に
管理人は第二種電気工事士の技能試験について、ストリッパを使用しませんでした。

それで、ストリッパを使うのに抵抗があったんですよね。
被覆むきは電工ナイフのみで、10分ほど余って技能試験に合格できました。
周りを見渡すと、自分の作品が一番最初に仕上がっている感じが分かります。
そこで
「俺って、電工ナイフのプロかも!?」
と変な職人魂に目覚めます。笑
そして、一種電工で初めて触る高圧絶縁電線(KIP線)やCVVケーブルなどを練習にて何とか電工ペンチや電工ナイフで加工できたので
「あ、これってば1種もストリッパなんて要らんやんか。ペンチとナイフだけで合格もろたで!!」
と危ない橋をサクサク渡り始めましたw
施工ミス
試験本番を迎えて練習通りに配線加工していきます。
ですが、組み立て時に中リングスリーブの圧着に失敗します。
心線がスリーブから1本飛び出てない事に気付いたのです。

仕方なく心線を切断して被覆を剥きなおして再圧着することを決意しました。
試験残り時間はあと5分くらいしかなく、まったく余裕がない状態です。
流血事件
ですが、配線を加工し直しているときに、あせって指をナイフでスパッと切ってしまいました。
「ヤバっ!」と思いましたが、すでに遅かったです。
ジワーと流血し始めますが、手を止めるわけにはいきません。
もしやのために持参したタオルで出血部分を押さえながら配線を加工・再接続していきます。
施工完成
試験終了数秒前でようやく完成。
当然ですが、見直しをする時間はありませんでした。
配線や接続が合っているかも分からずに試験終了。

泣きそうになりながら家路に着いたのを覚えています。笑
えっ!?まさかの
それでも何とか試験には受かっていました。
落ちたとばかりに思っていたので喜びは倍増ドンでしたね。
これで2019年は電験二種オンリーに集中できるというのも非常に嬉しかったです。
やはり、積み重ねたものは結果となって返ってきました。

使用した工具、電線・器具
二種からの工具
工具は二種電工で大活躍したホーザン(HOZAN)の工具セットのみを使いました。
DK-28(当時品番はDK-18)は電気工事士の技能試験用に特化した工具なのでおススメです。
工具はDK-28だけで、買い足しはしませんでした。
今考えるとこれが良くなかったです。
買えばよかった工具
これらは一種電工用に使いこなせておけば良かったと反省しています。
- KIP専用のケーブルカッター
- CVVケーブル用のストリッパ
太いKIP線の切断は電工ペンチでやっていました。
けっこう力が要りますが、切断できないことはありません。
ですが、刃が欠けるとペンチの切れ味が悪くなるので、最初からケーブルカッターを使うべきでした。
KIP線用の専用ストリッパはなくても、DK-28に入っているVVFストリッパ(P-958)と電工ペンチを使えば簡単に被覆を剥けることが後々分かりました。
次に、CVVケーブルの被覆は電工ナイフでは剝きにくいです。
なので、CVVケーブル用のストリッパは買い足しても良かった気がします。
こういった1本1本の加工のタイムロスが積み重なっていったのが、試験時間がどんどん無くなっていった原因でした。

器具・配線
二種電工の器具や配線は、ほとんどそのまま使えます。
一種専用の器具やケーブルが必要になってくるので、それだけ買い足しました。
二種からアップグレード
二種電工受験時にジェイメディアネットで器具・配線セット練習2回分を購入しました。
VVF、VVRなどのケーブルはケチケチ使っていたので、1.5回分以上余っていました。
なので、二種を購入した人用の「一種の追加器具」みたいなセットと必要なケーブルをバラで購入します。
ただし、調べましたが追加セットはジェイメディアネットで今では売っていません。

一通り、探したところモズシリーズでありました。
ただし、一種用のケーブルは付属していないのでバラで買う必要があります。
セット購入もアリ
バラでもそこそこ金額がいくのと慣れない試験でどれを買うか迷ったりします。
それに新型コロナの影響でケーブルや端子台の欠品も見られます。
メーカーに確認したところ、今後もバラよりかはセット品を優先して在庫をそろえていくようです。
迷っている時間は練習に使いたいですし、器具・電線が無くなる前に「練習1回セット」などで押さえておくのも手です。

電工動画
HOZANのサイトが解説が丁寧で良い印象を受けました。
候補問題もすべてあるので、これで十分でしょう。
買っとけば良かったもの
二種電工では配線チェッカーなどの補助器具は追加購入しました。
ですが、一種では特に新規で入手はしていません。
ただ、買っといたら楽だったかもと思うのが1つだけあります。
それは配線圧着に使える「合格クリップ」です。
さきほどの中リングスリーブの圧着は慣れないと難しいですし、管理人は実際に試験でやらかしました。
中スリーブの圧着が苦手な人は試してみるべきでしょう。

まとめ
二種同様に技能試験に合格したければ練習するべしです。
ただ、二種と同感覚では管理人みたいに足元をすくわれることもあります。
何度も練習して施工を体に染み込ませるのは当然ですが、ちょっとしたタイムロスの積み重ねをしないようにしていきましょう。