試験について

電験三種の受験回数が年2回に!CBT方式とは?メリットとデメリットは?

2021年4月7日

 

電験三種が年2回になるんだって。

何が変わるのかな?

 

基本的な事を問われることは変わらないでしょうね。

それに最初は新旧制度が併用ですので、従来の方式も残る可能性もあります。

ソウケイ

 

年に1度の電験三種が2022年度(令和4年度)から年2回の受験になることが決定されました。

 

また2023年度(令和5年度)よりCBT方式がマークシートと併用する形で導入される予定です。

 

これによって受験生にどう影響するのかを考えてみました。

 

増加する再エネ設備

国の政策として2030年までに再生可能エネルギーの供給割合を全体の22~24%にしようとしています。

 

2020年の電源における再エネ設備の割合は 20.8%でした。

 

2019年の 18.5%から 2.3%増加しています。

 

一方でこの「目標値22~24%」は2015年策定のもので、これを36~38%に引き上げるべきとの話も出ています。

 

(引用: 経済産業省)エネルギー基本計画(素案)の概要

 

不足する電気主任技術者

少し古い情報ですが、それに対して約2000人もの電気主任技術者が不足してくると予測されています

 

2025年付近には団塊の世代が後期高齢者になり、これから日本は人口がどんどん減っていきます。

 

そう考えると電気主任技術者の不足はこのままでは止められません。

 

CBT方式

CBT方式とは

Computer Based Testingの略でパソコンを使用した試験方式のことです。

 

端末上に問題が表示され、クリックして解答を入力していくものです。

 

従来は問題用紙とマークシートによる解答記入方式でした。

 

ただし、今までの紙を使ったテストも併せて運用される予定です。

 

電工試験と同様に電卓を使用できないなどの話もありますが、実際の試験形式は2023年度の受験案内で発表されます。

 

利点

  1. 結果がすぐに分かる
  2. 一定期間での受験が可能
 

1. 結果がすぐに分かる

従来は問題用紙に選択した解答をメモっておいて、解答速報や試験センターの解答発表が出てから合否を確認していました。

 

それが早いものでは入力完了後に合否結果が分かったり、あらかじめ登録しておいたメールに合否通知が来たりします

 

通常は合格発表まで1~2ヶ月掛かるので、解答をメモる余裕がない場合はそれまでの間をモヤモヤするというのが無くなります

 

同じ科目をリベンジする、または新たな挑戦に進むなど結果発表後のアクションを早くすることができます

 

ソウケイ
気持ちの切り替えが早くできるので、そういう意味ではありがたいですね。

 

2. 一定期間内での受験が可能

平日を含めた一定期間内に試験を受けることが出来ます。

 

それにより急な仕事の発生、事故や災害などでその日に受験することができなくても、後日に改めて試験を受けることができるようになります

 

電験三種の受験率は2020年(令和2年)度で70.4%と16,000名以上の人が申し込んだものの受験をしていません。

 

勉強不足による辞退は別にして、突発的に受験できなくなる人にとっては大きなメリットとなります

 

欠点

受験回数増加のデメリットと合わせて、後に説明します。

 

受験回数が増えるメリット・デメリット

メリット

  1. 科目留保期間内でのチャンス倍増
  2. 受験期間の短縮
  3. コピー問題の増加
 

1. 科目留保期間内でのチャンス倍増

期間は同じ3年

科目留保制度は受験をした翌々年まで適用されます。

 

3年以内にトータルの4科目を取得すれば電験三種に合格できるというものです。

 

この期間に変更はありません

 

チャンスが6回に増加

ただし試験が年2回になることによって、合格への猶予回数が3回→6回に増えます

 

従来では1回の試験ごとで1科目の取得では合格できませんでした。

 

ですが、この制度変更によって6回以内の受験で4科目取れば合格するということが可能となります。

 

2. 受験期間の短縮

長くても1年で終了可能

受験のチャンスは今までは年1回でした。

 

それが年2回に増えることによって半年で2~3科目を取り、次の半年で合格ということが可能になります。

 

従来の話になりますが、電験三種は長くても2年で取るべきと管理人は考えています

 

理由は『電験は継続力が必要な試験だから』です。

 

受験機会が倍になれば単純計算ですが、それを1年で終わらせることもできるようになります。

 

期間が短くなるほどリスク減

「絶対に合格するぞ!!」と、最初は燃えるような状態でも受験期間が長くなればなるほど心境や環境に変化が現れます

 

そうすれば試験に対するモチベーションがたいてい下がるでしょう。

 

それが半年もしくは1年で合格できれば所要時間も半年~1年の短縮が可能になります

 

期間が短くなることにより受験に挫折することを防げます。

 

時間の有効活用

時間を有効に使うという意味では大きい利点です。

 

時間短縮が可能になれば実務経験開始をそれだけ早めれたり、また別の事を学ぶ機会を増やせます

 

その分、早めに受験を終わらせてプライベートをより充実させることもできます。

 

3. コピー問題の増加

従来は同じ問題は出なかった電験。

 

年2回の受験機会になることによって、電気工事士試験のように過去問のコピー問題も増えてくることが予想できます

 

そうすれば、過去問の繰り返し学習がより効果的になります

 

デメリット

  1. 試験の難化
  2. 得点調整がない
  3. 合格者増加による価値の低下

1. 試験の難化

コピー問題が増えるので試験対策をしっかり取っている人にとっては易化するでしょう。

 

ただ、受験機会が増えるということは今までの試験内容や基準では合格者が爆増してしまいます

 

何回も受験して課金させるために国家資格の威厳を保つために、増えすぎる合格者数の帳尻をどこかで合わせるでしょう。

 

電気主任技術者を増加させる背景と矛盾していますが、私が主催者であれば受験生を簡単に大量合格させない何らかの手を打ちます。

 

管理人は試験問題または基準が難化すると考えています

 

可能性としては

①過去問からの除外ができない

②試験問題の持ち帰り不可

③合格基準点の増加

 

などが予想されます。

 

①過去問からの除外ができない

CBT方式は受験する人によって問題が変わります。

 

イメージ的には例えばですが200個問題があるうちの20問がランダムで出題されます。

 

実際にはもっと問題数が多く、複雑化するでしょう。

 

おそらくですが数字や文言、選択肢もランダムで変わります。

 

前回の記事で紹介した「直近に出たレアな問題は今年は出ない」という除外作戦が使えなくなります

②試験問題の持ち帰り不可

CBT方式はパソコンに表示されるので、問題用紙は持ち帰れなくなります。

 

大手からの問題集が出版されてから、そこから試験対策が可能になるでしょう

 

③合格基準点の増加

管理人が受けたことがあるQC検定は合格点が7割です。

 

電験も基準点が引きあがることもあり得ます。

 

ただ、これをやるとあからさまに受験生が離れていくので合格点を上げる可能性は低いでしょう

 

2. 得点調整がない

CBT方式は受験する人によって問題がコロコロ変わります。

 

「合格者を出し過ぎないための難易度調整」をどうするかはまだ分かりません。

 

ですが、全員に同じ問題が出ないので得点調整は全くないと管理人は考えています。

 

3. 合格者増加による価値の低下

たとえ難化したとしても受験機会が2回となりコピー問題が増えれば、対策の立てようはあるので必然的に合格者は増えます。

 

需給バランスにより買い手(雇用者または事業者)が強くなります

 

ただでさえ、難関資格ですが求人サイトを見ていても電験三種の待遇は高くはありません。

 

免状保持者が増えることによって、更なる待遇悪化が予想されます。

 

ただし、これが特に影響が出るのは実務経験のないペーパー電気主任技術者であって、実務経験値のある主技の市場価値はしばらくは高いでしょう

 

ピンチはチャンス

管理人は逆張りが好きなので、いくらかの人が電験の価値が下がると感じている今がチャンスです。

 

対策が立てにくくなる?

CBT方式オンリーになれば試験問題の出題形式が従来とガラッと変わる可能性もあります。

 

と、なると今までの過去問題による対策が通用しなくなるでしょう

 

さらに始めの1~2年は傾向が固まらずに対策がしにくい状態が続くことも考えられます。

 

2022年度までは現行制度オンリー

2023年度からCBT方式と現行方式が併用になります。

 

方式併用がいつまで続くかは分かりません。

 

と、いうことは2022年度が今までの試験形式のみでの最後の年になります。

 

受験の選択肢が広がる可能性がある一方で、「どちらの方式で受験するか迷う」デメリットも生じます。

 

迷いは日々の学習にも悪影響を及ぼす可能性はあります。

 

昔の問題は簡単だった?

電験三種についても、科目留保制度が1995年(平成7年)から始まりました。

 

それより少し前の平成初期の問題は素直だった印象が強いです。

 

チラッと見ただけですが、機械科目で誘導電動機の回転数を求める問題がありました。

 

\(\displaystyle N=\frac{120f}{p}×(1-s)[min^-1]\)

 

この公式を覚えてれば簡単に解ける問題です。

 

非常に易しくないですか?

 

いずれにしても制度が変わる時は要注意です。

 

ちなみに管理人が過去に受験したことがある技能検定の機械保全2級は2018年から、通関士は2006年から試験の出題形式が変わりました。

 

この2つの資格についても難化している印象が強いです。

 

来年まで当たり年の可能性も否めない

試験センターの気持ち

試験センターにとって、現在は2022~2023年度の制度改正に向けて力を注いでるでしょう。

 

今年の試験内容に力を入れてる余裕がない可能性があります。

 

それに自分が問題作成員であれば、「来年度から問題の傾向が変わるのであれば、今回は適当に過去のコピー問題で良いじゃん」と考えてしまいます。

 

2022年度(令和4年度)までは試験問題が例年より難しくないことも考えられます

 

コピー問題は極端な考え方ですが、再来年度からの新規受験者を誘い込むのために試験問題の難易度があるていど緩和されると管理者は予想しています。

 

昨年の電験2種

昨年の電験二種は過去問をしっかりやっていれば、一次も二次試験も解きやすい素直な問題が多かったです。

 

もしかしたら「コロナ禍なので問題作成員が若干のサービス問題を出したのでは」と勘ぐってしまいました。笑

 

実際は再生可能エネルギー、特にメガソーラーなど大型設備に対する主技不足が追い風になったのが大きいでしょうけど。

 

やるべきこと

スケジュールとの相談も必要ですが、2021年度(令和3年度)か遅くても2022年度(令和4年度)までに電験3種を終わらせるべきです

 

なぜかというと2023年度以降しばらくは新制度の問題形式に振り回される可能性が高いです。

 

電験三種で新制度の実績ができれば、次は電験二種、一種の一次試験へと波及していきます。

 

もしかしたら電験三種と同時に新制度になる可能性もあります。

 

そちらを受験されている人も早めに終わらせるべきでしょう

 

電験はオワコン?

『資格を取れば安泰』は終わる

電験の価値がこれから低下すると感じてる人も多いでしょう。

 

今回のような人材不足を補うような制度変更や規制緩和が進めば、当然として資格自体の価値は目減りしてきます

 

さらにスマート保安や保全のAI化が進めば価値の低下が加速するでしょう。

 

それでも「資格だけでは生き残れない」ってだけの話です。

 

どこでも先細り

周りの環境や仕組みは少しずつ新しくなっていきます。

 

そもそも日本は人口が減っていくので、現状維持はどの業界や職種も将来的に先細ります

 

その中でも電気と設備を利用した仕事は希少性を保って生き残る可能性が高いと管理人は考えています。

 

実務経験を磨く、特殊な技能を身に付ける、さらに需要の高い資格を取得するなど己の付加価値を高めることが求められています

 

当たり前な事ですが、変化に前もって対策していくことで影響されない強い存在になれるでしょう。

 

まとめ

今回の発表で動揺されている人も多いでしょう。

 

現実を受け止めることは大事ですが、ネガティブ過ぎる情報に振り回されずに自分が今やるべきことをやっていきましょう。

 

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